配信公開されていた新国立劇場の「骨と十字架」を終了間近になってやっと観た。

進化論を否定されるが探究心を与えてくれる神とは、一幕はそのふたつが共存するにはどう唱えたらいいのだろうかということなのかな。「猿人類は神が光を与えてくれると信じて怖れを抱きながらアフリカ大陸から一歩ずつ踏み出してきた」のセリフに落ち着かないぞわぞわとした気持ちになったりした。司祭の神が地中に眠る者たちにも未来にも存在すると考えたんだなという信仰に限らず人の考え方の固執性というか。それに違和感を持つ私も無信仰という固執があるんでしょうね。

2幕では総長をたしなめるシーンでラグランジュの見え方がごろっと変わったり、あとはやはり俳優さんの凄まじくも軽快なセリフ回しが圧巻で、広くない舞台上でライティングによって複数の空間を構成する舞台ならではの美しさもあって劇場で見たかったなとつくづく思った。

写真は舞台とは全く関係のない、三脚を担いで海で撮ってきた写真。この時は防波堤に人が何人もいたけど程よい距離感で釣り人、釣り人、私、釣り人、みたいな並びでお邪魔してきた。私もバルブで撮ったりじっと待ちスタイルの撮影だったのでやたらスローな空間だったし、隣の人がでかいタンブラーに入れてのんびり飲んでいた珈琲が美味しそうだったから今度私も持っていこうかな。